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共産党とはわかりやすく説明(宗教との関係・嫌う人が多い理由)

共産党は、2017年7月の都議会選挙でも善戦しましたが、このところ、衆議院選挙や参議院選挙でも得票を伸ばし、議席を増やしています。

国政の場では、民進党との選挙協力をする等、最近、存在感が高まってきています。

共産党は、日本の政党で唯一、結党時の政党名を変えずに現在に至っていますが、
いわゆる”共産党アレルギー”を持つ人も少なくないのも事実です。

そこで、共産党とはどんな党なのか? その組織や特長、宗教との関係や嫌われる理由等についてわかりやすく説明します。



■日本共産党の成り立ち

共産党の正式名称は日本共産党です。
これは、結党時から今に至るまで変わっていません。

★日本共産党のネーミングの由来

日本の政党というと政党名がくるくるかわるイメージが強いですが
共産党は一度も名前が変わったことがありません。

この党が共産主義社会の実現を目指していることからなずけられています。

ちなみに日本共産党では、共産主義を一律に科学的社会主義とよんでいます。

★共産主義という言葉について

共産主義は、共産主義を意味するコミュニズムという英語を日本人が日本語にあてはめたことで生まれた和製造語です。

この共産主義という和製造語は、漢字の本家である中国でも使用され、中国も共産党という政党名を用いています。

ちなみに共産主義に関連の深い労働という言葉も和製造語で、北朝鮮の支配政党である朝鮮労働党(=共産党)の由来も和製造語にあります。

★科学的社会主義(共産主義)とは

科学的社会主義とは、科学と同じように社会の発展にも法則があり、人類社会は
資本主義⇒社会主義⇒共産主義と発展していくという考えです。

共産党は、1970年代にそれまでマルクス・レーニン主義といっていたものを根本的な考え方を変えることなく、科学的社会主義に変更し、現在に至っています。

科学的社会主義の立場からすると現在の日本の社会・政治体制は、発展途上にあり、いずれ共産主義に移行すると考えています。

共産主義社会が実現すると、私有財産制が廃止され、共産党が国家を指導する政治体制に移行されます。



■日本共産党の特長

★党組織の特長

共産党の組織は、党の最高指導部である党中央委員を頂点としたピラミッド型の組織となっています。

最も小さい組織は5~6人からなる細胞とよばれる組織です。

党組織のトップは、過去は書記長職(ex不破書記長)に就いた人物がトップでしたが、現在は委員長(志位委員長)がトップとなっています。

共産党のトップは、任期が長いのが特長で、10年、20年は当たり前という感じで、実態は終身委員長のようなものになっています。

★民主集中制とは

共産党の最大の特長は、民主集中制にあります。

民主集中制とは、党の最高指導部である党中央が決めた党の方針や政策については、無条件に従うという組織運営の掟のようなものです。

したがって、民主集中制では、一度決められた党の方針に異論を挟んだり、反対を唱えることは分派行為とされ処分の対象になる場合もあります。

★政党交付金をもらっていない唯一の党

日本共産党は、日本の政党の中で唯一、政党交付金を一度ももらっていません。

■日本共産党の綱領と政策

日本共産党の政策は、党の憲法というべき存在の綱領に沿って、立案・実行されます。
企業に例えれば、綱領は社の理念・定款、政策は経営戦略に相当します。

従って、共産党の政策を理解するためには、まず綱領の内容を把握することが必要です。

★綱領の主な概要

【国の独立・安全保障・外交分野】
・日米安保条約を、条約第十条の手続き(アメリカ政府への通告)によって廃棄

・自衛隊については憲法第九条の完全実施(自衛隊の解消)

・日本の歴史的領土である千島列島と歯舞諸島・色丹島の返還

【憲法と民主主義の分野】

・信教の自由を擁護し、政教分離の原則の徹底をはかる

・天皇の制度は憲法上の制度であり、その存廃は、将来、情勢が熟したときに、国民の総意によって解決される

★主な政策

・安保法制=戦争法廃止

・TPPに断固反対

・原発ゼロの日本に、再生可能エネルギー先進国をめざす

・基地のない平和な沖縄を―― 米軍新基地建設押しつけを中止

・女性の尊厳、人権の保障、



■共産党を嫌う人が多い理由

最近、国政選挙で党勢を伸ばしている共産党ですが、その一方で嫌い人が多いのも事実です。嫌う理由として下記のようなものがあげられます。

①崩壊した旧ソビエト連邦をはじめとした共産主義国における経済不振、深刻な人権侵害が明らかになったことで、そもそも共産主義という考え方自体に嫌悪感・否定的な感情を抱く人が多いこと

②共産党が一時期に暴力革命を目指していたこと

③天皇制を認めない等、主義主張が過激すぎること

■共産党と宗教の関係

一般に共産主義と宗教は相いれないものとされています。

実際、旧ソ連では無神論による統治により、宗教は厳しく弾圧されました。

日本共産党では、宗教について、共産主義社会においても”信仰の自由は維持される”としています。

ただし、政治と宗教の厳格な分離を条件としていますので、現在の社会体制における信仰の自由が共産主義社会でそのまま認められるというわけではありません。

実際、共産党は、創価学会を母体とする公明党に対して”政教一致である”として厳しく非難しています。

■まとめ

日本共産党は、唯一の革命を目指す政党であることが最大の特長です。

自民党はもちろん、民進党や公明党の他の政党も現在の体制の大枠としての維持については一致しています。

革命とは”世の中の体制を根底から変える”ということですので”これを持って危険視する人が少なくないのも事実です。

ただ、最近の民進党との選挙協力等の動きから、共産党は当面は、現実路線でいくのではないかと思います。