「千葉県の店舗情報」カテゴリーアーカイブ

松戸伊勢丹@2018年3月21日の営業を最後に閉店決定、跡地予想

三越伊勢丹ホールディングスは、2017年9月28日、
松戸市の松戸伊勢丹を2018年3月21日の営業を最後に閉店することを明らかにしました。

伊勢丹松戸店は1974年に現在地に開店。44年の歴史を閉じることになります。
尚、松戸店の従業員約300人については、伊勢丹グループ内で配置転換等で雇用は継続されるということです。

この結果、松戸市は人口約50万人と千葉県第3位の人口を誇りながら”デパートがない”市に転落することになります。




松戸伊勢丹の閉店が確定するまでに松戸市では様々な動きがありました。

■松戸市が松戸伊勢丹に税金約21億円を投入する計画を7月に表明

松戸伊勢丹を巡っては、松戸伊勢丹側の要請に応じる形で、市の公共施設をテナントとして入居する形で税金約21億円を投入する計画を突如、7月に表明しました。

松戸市としては、松戸伊勢丹を市のシンボル的な商業施設として位置づけており、公金を投入してでも存続を図るため”老朽化した市内の交流施設やパスポート申請事務センター”をテナントとして入居させる奇策?というべきプランを松戸市議会に諮ることなく突如ぶち上げました。

しかし、あまりにも唐突な発表ということもあり、松戸市議会を中心に波紋を呼び、その計画について賛否両論が渦巻いていました。

市民からも”松戸駅の反対側にあるイトーヨーカ堂が左前になっても税金を投入するのか?”、

”平日はガラガラで高齢者の憩いの場と化しているので閉鎖はニーズがないからでやむを得ない”、

”20億円で他にもっとやるべきことがあるのでは?”、

”松戸伊勢丹は営業不振というが夜7時に閉店する等、必死さが感じられない”等、厳しい意見も多数、表明されていました。

■松戸市議会が松戸伊勢丹に税金を投入する案を否決

松戸市によるいうなれば、”松戸伊勢丹経済援助計画”は、”一企業に20億円もの公金を投入する根拠が薄弱”、”公金を投入して、公共施設を入居させたとして、どれくらい、業績の改善に結びつくのかが不透明”等の理由から松戸市議会で反対意見が相次ぎました。

このため、9月25日に開催された松戸市議会の定例会で、”松戸伊勢丹経済援助計画”は、否決されました。

三越伊勢丹ホールディングスは、松戸市に対して”経済援助計画”の回答期限を2017年9月末と通告していたということですので、松戸市議会で否決された時点で、事実上、松戸伊勢丹の閉店が確定したといえます。

■松戸伊勢丹が閉店に追い込まれた背景

松戸伊勢丹が閉店に追い込まれた背景としては、以下の3つがあげられます。
①売り上げ不振
1996年のピーク時には350億円近い売り上げがありましたが、直近では180億円と半分近くまで減少。実質、赤字経営となっていたことが閉店に至った最大の理由です。

売り上げ不振の理由としては、お隣の柏高島屋に客がとられていること、そもそも
買い物は東京で済ますという松戸都民の存在等があります。

また、夜7時閉店ということで通勤帰りの客層を取り逃がしているということも大きいです。

②三越伊勢丹ホールディングスの社長交代も影響か
三越伊勢丹ホールディングスは、3月に前社長が解任に近い形で交代。
後継社長は、前社長の路線を全く否定するような経営スタンスとなりました。

松戸市の幹部も”社長交代で流れがガラッと変わった”と言及していましたので
今回の閉店に大きく影響を与えたのではないかと思います。

③立地条件の悪さ
松戸伊勢丹は、松戸駅から約500m離れたところにあります。
もともとは松戸市立中部小学校という松戸市で一二を争う古い小学校を伊勢丹を誘致させるために移転させ、その跡地に現在の松戸伊勢丹がオープンしました。

当初は、松戸駅そばに建てる計画もあったようです。

しかし、地元商店会からの客が奪われるとの反対から、現在地になったわけですが、お隣の柏市の柏高島屋が柏駅直結で、大成功しているのをみるにつけ、そもそも駅から離れたところにオープンしたことが、ここにきて致命傷となったようです。



■松戸伊勢丹跡地の今後を予想

松戸伊勢丹について、ニトリやユニクロ等の有力専門店をテナントとして、テコ入れするという計画が浮上したことがあります。

これらについては、松戸伊勢丹が閉店となったことで白紙となりました。

ただ、松戸伊勢丹の建物の所有権は、外資系ファンドにありますので、今後、どうなるかについては、ファンドの意向次第ということになりそうです。

一般にファンドは”儲かれば何でも構わない”というスタンスですので、商業施設ではなくアミューズメント施設にする可能性もあるのではないかと思います。

商業施設なら、最近、出店意欲旺盛なドン・キホーテのような店舗が出店するということもありえると思います。

■まとめ

千葉県内のデパートの閉店は、2016年9月に閉店した柏そごう、来年2月に閉店する西武百貨店船橋店等相次いでいます。

ただ、松戸市の場合は、伊勢丹の他にデパートがありませんので、船橋東武がある船橋市、柏高島屋がある柏市より深刻です。

松戸市内で最も人通りが多い、松戸駅西口から松戸伊勢丹にかけての飲食店等の店舗は今回の閉店決定で大きな影響を受けることは必至です。

税金20億円を一企業に投入することで反対・否決となりましたが、松戸市・市議会は、反対するだけでなく松戸伊勢丹閉店後の経済振興策を真剣に考える必要がありそうです。