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平成元年と平成31年の世界時価総額ランキングを比較@日本沈没?が明らかに!!

平成元年(1989年)と平成31年(2019年)世界時価総額ランキングを比較したところ、日本沈没?が改めて明らかになりました。

平成元年といえば、日本経済が絶頂期ともいえる時代。
当時のアメリカにとって、今の中国のような経済的に脅威に感じるほどの存在でした。


■平成元年(1989年)世界時価総額ランキング(単位:億ドル)

1 NTT 1638.6

2 日本興業銀行 715.9

3 住友銀行   695.9

4 富士銀行   670.8

5 第一勧業銀行 660.9

6 IBM(米) 646.5

7 三菱銀行   592.7

8 エクソン(米)   549.2

9 東京電力   544.6

10 ロイヤル・ダッチ・シェル(米) 543.6

11 トヨタ自動車 541.7

12 GE (米) 493.9

13 三和銀行   492.9

14 野村證券   444.4

15 新日本製鉄  414.8

16 AT&T 381.2

17 日立製作所  358.2

18 松下電器産業 357

19 フィリップ・モリス 321.4

20 東芝 309.1
出所:ビジネスウィーク1989年7月17日号

★コメント

この時代をリアルタイムで知る者として、経済大国といっても、結局、金融機関ばかりが大儲けしていたというのが実態だったということを改めて感じます。

当時、著名な評論家が”国家経済の基本である鉄をつくる新日本製鉄のような株の時価総額が何も生み出さないといえる野村證券の時価総額より低いというのは、そもそも経済のあるべき姿としてはおかしいのではないのか”と語っていたことを記憶しています。

今にして思えば、その後のバブル崩壊を予言していたともいえます。

まさか、このときに名を連ねていた銀行がその後、次々と合併して、
日本興業銀行+富士銀行+第一勧業銀行=現みずほ銀行

三菱銀行+三和銀行=現三菱UFJ銀行になるとは想像もつきませんでした。

さらに絶対つぶれない優良資産株として人気があった東京電力が、東日本大震災で大ダメージを受け、資産株どころか一時、紙切れになるほど追い込まれたことにも月日の流れを感じます。

粉飾決算で転落した東芝も同様。
東芝は、地味でくそ真面目というイメージでしたのでその後の転落ぶりには驚かされました。

このときの1位のNTTにしても元々電電公社を民営化したばかりで、純粋な民間企業というわけではありませんでした。

こうしてみると、アメリカに次ぐ経済大国といっても、実態は、かなり厚化粧していたのではないかと改めて感じます。


■平成31年(2019年)世界時価総額ランキング(単位:億ドル)

1 アマゾン・ドット・コム 7,967

2 マイクロソフト     7,835

3 アルファベット(グーグル)7,456

4 アップル        7,019

5 バークシャー・ハザウェイ 4,848

6 フェイスブック     3,967

7 テンセント(中国)   3,859

8 アリババ(中国)    3,680

9 ジョンソン&ジョンソン 3,406

10 JPモルガン       3,350

※時価総額は2019年1月7日時点
出所:日経産業新聞(2019年1月9日)

★コメント

このランキングに日本企業の名前が一つもないことに最早、驚かなくなっています。

それにしても平成元年(1989年)の時点では、文字通り”影も形もなかった”アマゾン・ドット・コム、マイクロソフト、アルファベット(グーグル)の3社がベスト3を占めていることに30年の時の長さを感じます。

結局、日本はネット時代にうまくのれなかったといえるのではないでしょうか。

モノ作りが主役の時代であれば、日本人の勤勉性や器用さが武器になりましたが、ネット時代は、創造性とグローバル性が主役。

ある識者がネットビジネス時代の価値の源泉は”労働力ではなくデータ”だと指摘していましたが、だからそこ勤勉性がさほど強みではなくなってきたのでしょう。

アメリカの世界的なIT企業の創業者は、創造性はあるけど、変わり者という人材ばかり。

松下電器産業を世界的な企業に育てた松下幸之助のような真面目キャラは皆無。

日本発の世界的なIT企業が育たない背景には、”変わり者だと”はじかれやすい日本の環境にも原因があるのかもしれません。

それに、平成元年(1989年)の時点では、まだ貧しい国という印象が強かった中国がここまで経済強国になり、中国の富裕層が日本にやってきて銀座のど真ん中で爆買いするなどとは夢にも思いませんでした。

こうしてみると、いくらアベノミクスだと囃し立て、それに呼応して日銀が金利を下げ続けたとしても、世界を相手に稼げるネット企業が育たない限り、”実感なき好景気”が精一杯という状況が続きそうです。