■エンゼルスに過去在籍した日本人選手は松井含め3人
エンゼルスに過去在籍した日本人選手は、ヤンキース退団後に入団した松井の他,高橋尚成(元巨人)・長谷川滋利(元オリックス)の3人です。
このうち、野手は松井だけ、あとの2人は投手です。
★松井のエンゼルス在籍は1年のみ
松井は、ヤンキースがワールドシリーズに出場した時に大活躍してMVPに選出されたのにヤンキースは契約を更新せず、そのため、松井は新天地としてエンゼルスに入団しました。しかし、プレイしたのは、2010年の1シーズンのみでした。
◎松井秀喜選手のエンゼルス時代の打撃成績
145試合 打率.274 本塁打21 打点84
松井選手は全盛期は過ぎていましたが、まずまずの成績を残しています。
エンゼルス退団後、レイズに移籍、1年プレイした後に引退しています。
打者としての大谷翔平選手の成績の目安は、松井選手のこの成績になるでしょう。
ただ、大谷は打者専任ではないので、松井選手のように145試合も出場できないでしょうから、特に打数に比例するホームランは、良くて10本くらいになると予想します。
★長谷川滋利投手のエンゼルス時代の成績は、意外に健闘
長谷川滋利投手は、1997年1月に日本人史上初の金銭トレードでオリックスから、アナハイム・エンゼルスに移籍しました。
エンゼルスには1997年から2001年まで在籍、その後、シアトル・マリナーズに移籍しています。
◎長谷川滋利投手のエンゼルス時代の成績
・1997年
3勝7敗 防御率3.93
・1998年
8勝3敗 5セーブ 防御率3.14
・1999年
4勝6敗 2セーブ 6ホールド 防御率4.91
・2000年
10勝5敗 9セーブ 19ホールド 防御率3.48
・2001年
5勝6敗 2ホールド 防御率4.04
長谷川滋利投手は、近鉄からドジャースに移籍して大活躍した野茂投手に比べ、球速も決め球も劣るため
MLBで通用しないといわれていましたが、まずまずの成績を残しています。
投手としての大谷の能力は、長谷川投手よりはるかに上ですので、これ以上の成績は楽にクリアしそうです。
★高橋尚成投手のエンゼルス時代の成績
高橋尚成投手はドラフト1位で巨人に入団した変則の左投手。
2010年にMLBのニューヨークメッツに移籍後に、2011年にエンゼルスに入団しました。
・2011年
4勝3敗 2セーブ 7ホールド 防御率3.44
・2012年
3勝0敗 3ホールド 防御率5.54
高橋尚成投手は、2012年途中でパイレーツに移籍、さらに2013年にはシカゴ・カブスに移籍。
2014年にDeNAベイスターズに入団、日本球界に復帰しました。
以上のように大谷翔平選手以前にエンゼルスには3人の日本人選手が在籍していましたが松井選手は1年のみ、高橋投手も2年足らずと短い在籍でした。
この中では5年間在籍した長谷川投手が最も長くエンゼルスに在籍した選手になります。
■エンゼルスの過去在籍日本人選手と大谷翔平選手を比較
★圧倒的に若い大谷翔平選手
エンゼルスに過去在籍した3人の日本人選手と大谷翔平選手の最大の違いはその年齢につきます。
松井・長谷川・高橋の3選手はいずれもアラサーでMLBにデビュー。
対して、大谷選手は大卒1年目の年齢に相当しますので、選手としては”これからが本番”といえます。
★長谷川投手より数段上の能力
本職の投手ということでは、エンゼルスでまずまずの成績を残した長谷川投手との比較では、投手の生命線であるそもそも球速がまったく違います。
大谷が最速165キロに対して長谷川投手は145キロがせいぜい。
長谷川投手の持ち味は変化球と制球力でしたが、変化球のキレは大谷のほうが数段上です。
ですので投手としては、かなりの成績を残せると思います。
★打撃は松井よりは下か?
そもそも松井のような打撃が本職の球史に残るスタープレーヤーと大谷選手の副業?である打撃の能力を比べること自体ナンセンスかもしれません。
私は松井も大谷も高校時代からそのプレイを見ていますが、打撃に関して言えば、そのスイングの速さは松井が上だと思います。
ただ、飛ばす力は遜色ないのではないかと思います。
ですので、エンゼルスでどれくらい打者として出場できるのか、現時点では不明ですが
70試合くらいでホームラン10本は打てるのではないかと予想します。
従って、大谷選手のエンゼルスでの1年目の成績は投手としては最低で10勝。
打者としては、多くてホームラン10本を予想します。