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液体ミルクの安全性や国内メーカーが製造しない理由

2017/03/22
 
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国・政府は、欧米で普通に流通しており、特に震災時等に便利な乳児用液体ミルクについて、国内製造、販売に向けた制度整備に乗り出す方針を示しました。

一方、東京都の小池知事は政府が国内での製造、販売を検討していることに関連して、記者会見で「保育施設でまとめ買いをするとスケールメリットが出て、都として後押しができるのではないか」と言及する等、乳児用液体ミルクへの関心が俄かに高まってきています。



■液体ミルクとは?

液体ミルクは、乳児用のボトルや紙パックに入ったミルク製品です。

ミルクとほ乳用乳首を持って行くだけで、どこでも手間をかけずに赤ちゃんに授乳することができるので粉ミルクにに比べとても利便性が高く、特に震災時のような非常時に役立ちます。

実際、2016年に発生した熊本地震では、駐日フィンランド大使館から救援物資として配布されています。

欧米では、スーパー等でペットボトル容器や紙パックに入って販売されています。
日本では、製造も販売もされていません。

日本では、液体ミルクを購入するためにはアマゾン等から個人的に輸入するしか
入手する手段はありません。

■なぜ、液体ミルクに注目が集まっているのか

液体ミルクが特に水も火も十分に使えなくなる震災時に有用であることは知られていましたが、ここにきて、育児負担の軽減という観点から注目が集まりつつあります。

女性の活用を重点政策に掲げる安倍政権として、液体ミルクの導入で、直接的な女性の育児負担の軽減だけでなく、男性の育児参加を促進することも狙えるということで液体ミルクの国内製造・販売に向けた制度整備に乗り出すという方針を示したようです。

男女共同参画会議の会合である委員から「乳児用液体ミルクは震災時の有用性だけでなくて平常時も男性の育児参加を進める上で有効である」との声があがったことが国・政府の取り組みを後押しすることにつながりました。

■液体ミルクの安全性について

WHO(世界保健機構)とFAO(国連食料農業機関)が2007年に公表した
”乳児用調整粉乳の安全な調乳、保存及び取り扱いに関するガイドライン”では

液体ミルクについて”滅菌した液状乳児用ミルクには病原菌が存在せず、感染のリスクもない”と評価しています。

粉ミルクは、ほ乳瓶を消毒したり、お湯を沸かしたりする過程で細菌等が入り込むリスクがありますので、液体ミルクのほうが安全性は高いといえそうです。




また、液体ミルクの利点としては下記のようなことがあります。

■液体ミルクの利点

①赤ちゃんにそのまま与えることができる

②容器にそのまま付属の乳首をつけるだけの商品もある

③持ち運びに便利

④無菌充填製法の製品は、常温での保存が可能→冷蔵庫が使えなくても保存可能

⑤賞味期限が長い 普通の牛乳より賞味期限が長く、1年間は保存可能

■液体ミルクのデメリット

常温保存できるということで、液体ミルクは、細菌が発生しやすいリスクがあるというデメリットも指摘されています。

■日本のメーカーが製造・販売していない理由

①法規制による制約
日本には大手の乳飲料メーカーが多数あるのにかかわらず、液体ミルクを製造・販売していませんが、製造の際のバイブルといえる食品衛生法に安全基準が規定されていないことが大きな理由となっています。

安全基準設定には厚生労働省令の改正が必要なため、ハードルは高いといえます。

さらに製品に「乳児用」と表示するためには、健康増進法上の「特別用途食品」として首相の許可も必要になる等、いざメーカーが製造に意欲を示したとしても
様々な法規制による制約のため、簡単には実行に移せないのが現状です。

②メーカー側の事情
国内のメーカーは、液体ミルクの製造について正直なところ腰が重いというのが現状です。
一般に、液体ミルクは粉ミルクに比べ、製造原価が粉ミルクの2倍、流通コストも加味すると3倍くらいになると試算されており、”粉ミルクより利益が少ない液体ミルクを製造するモチベーションが低い”ことが製造に二の足を踏んでいる状況です。

メーカーからすれば、液体ミルクを製造すれば利益率の高い粉ミルクの売り上げが激減するのは必至ですので、いくら”国策”といわれても利益を追求する民間企業である以上、簡単には応じられないでしょう。

海外の国では、液体ミルクの製造に国家予算を投じている例もありますので
液体ミルクの製造・販売・普及を促すために、何らかの補助の仕組みが必要になるかもしれません。

■液体ミルクを購入する方法

液体ミルクは、国内製品はありませんので、外国から輸入して購入するしか方法がありません。アマゾンや楽天で購入することができます。





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