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アメリカ中間選挙の仕組みとは?★2018年の日程・日本とどう違う?

 
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2018年のアメリカの政治において最も重要なイベントは、11月に行われる
アメリカ中間選挙です。

アメリカ中間選挙の仕組みについて、日本の選挙制度と比較しつつ、わかりやすく簡単に理解できるように説明します。

アメリカ中間選挙は、要するに日本でいえば、衆議院選挙と参議院選挙を同時に行うダブル選挙に匹敵する国政レベルの重要な政治イベントです。

■アメリカ中間選挙2018年の日程

アメリカ連邦議会選挙は、「11月第1月曜日の属する週の火曜日」に行われることになっていますので2018年は11月6日に行われます。



■アメリカ中間選挙の仕組みとは?なぜ11月に実施?

①アメリカ中間選挙とは?

アメリカ中間選挙は、アメリカ連邦議会(日本の国会に相当)を構成する上院と下院の議員を対象に2年に一度行われる選挙のうち、大統領選挙が行われない年(今回は2018年)に行われるものを中間選挙といいます。

中間選挙では、任期が満了した州知事の選挙も同時に行います。

現職大統領の4年の任期のちょうど中間にあたる時期に行われることから、”中間選挙の結果=大統領のその時点までの政権運営に対する中間評価”ととらえられています。

これまでの中間選挙の結果をみると、民主党の大統領の時は、民主党の議員が数を減らし、共和党の大統領の時は共和党の議員が減るという傾向にあります。

最近では2012年の中間選挙で当時のオバマ大統領の与党である民主党が上院・下院ともに大敗しています。

これは、どうしても現職大統領の与党が、有権者から批判されやすいことが背景があります。

また、アメリカでは、大統領の権限が強いため、連邦議会には権力分散を期待するため、野党に投票するというアメリカ市民のバランス感覚にも影響を受けているという見方も有力です。

②なぜ2年に一度、選挙が行われるのか

アメリカ連邦議会が2年に一度行われるのは、アメリカ連邦議会選挙で、全ての議員が改選される下院議員の任期が2年だからです。

アメリカの下院は、日本の衆議院と異なり、”解散総選挙”がありません。

これは、アメリカは、日本のような議員内閣制でないため、日本の首相の衆議院の解散権に相当する権限が大統領にないからです。

ですので、2年に1度、恒例イベントのように11 月の第1 月曜日の翌日の火曜日にアメリカ中間選挙を含めたアメリカ連邦議会選挙が実施されます。

③なぜ11月に選挙を行うのか

中間選挙も4年に1度行われる大統領選挙も11月に行われます。

これは、11月であれば、その年の大半の農産物の収穫が終了している時期だからです。
いつ衆議院の解散・総選挙があるかわからず、年末や年始の忙しい時期にも選挙が実施されることもある日本とは、この点で大きく異なります。

また、平日の火曜日に投票日が設定されているのは、アメリカでは、日曜日を休息日とするキリスト教徒が多いためです。



④投票権について

中間選挙を含むアメリカ連邦議会選挙では、アメリカ合衆国の市民権を持つ、18歳以上に投票権があります。

アメリカでは原則として事前に選挙登録をした人にのみ投票することができます。
有権者であっても、自ら選挙登録をしない限り、投票することが出来ません。

この点、有権者になれば自動的に自宅住所に投票権が送られてくる日本と異なります。

⑤上院と下院の違いについて

中間選挙では、下院議員は全ての議員が改選されます。
対して、上院議員については、全議席のうち3分の1が改選の対象とされます。

★上院の役割と仕組み

上院は、アメリカの50州から各2名が選出され、合計100名の議員から構成されています。

上院議員は州の人口が少なくても多くても各州から2名の定数が割り当てられています。最も人口の少ないアラスカ州も最大の人口を誇るフロリダ州も上院議員は2名選出されます。

この点、上院制度と似た日本の参議院で、1票あたりの人口を加味して、選出される議員の定数を加減しているのと対照的です。

上院議員の候補となるためには、30歳以上、9年以上米国市民であり、かつ選出される州において合法的住民であること が資格要件として必要とされています。

アメリカ議会制度の初期のころには、上院が州の代表を選出するという性格から、各州の州議会で選出されていました。

しかし、1913年以降は下院議員と同じく国民が上院議員を選ぶ直接選挙が行われています。

上院議員の任期は6年で解散はありません。

この点で任期が6年で解散がない参議院と似ています。

条約の批准や各国駐在大使や裁判官等の指名人事について、大統領に「助言と同意」を与える権限は上院のみとされています。

また、上院議長は、その時の副大統領(現在はペンス副大統領が上院議長)が兼務することになっており、下院より上院のほうが権限が強くなっています。

そのためか、上院は、かの有名なケネディ元大統領をはじめ、オバマ前大統領、ケリー前国務長官、クリントン元国務長官、バイデン前副大統領等、これまで上院議員は大物政治家を輩出しています。



★下院の役割と仕組み

アメリカ各州に割り当てられる下院議員数は、どの州も2名選出される上院と異なり、10年に一度行われる国勢調査により確定された各州の人口に基づいて決定されます。

人口の少ないアラスカ州の下院議員の定数が1名なのに対し、人口の多いカリフォルニア州では50名を超える等、州によって大きな差があります。

下院議員の任期は2年で解散はありません。

任期が2年とは短いと感じますが、下院の性格に近い日本の衆議院議員の平均任期が解散のため3年に満たないことを考えると妥当とも考えられます。

任期が2年ということのメリットとしては、選挙が頻繁なぶん、任期6年の上院議員より、国民の意向や不満を反映しやすいということがあるということができます。

下院議員は、全て、直接選挙によって選出されます。

⑥予備選挙とは?

日本の選挙制度にないものが予備選挙です。

アメリカでは、共和党と民主党による2大政党制のため、選挙の年には、州ごとに各党の議員の公認候補を決める予備選挙や党員集会が行われます。

予備選挙や党員集会で支持を集めた人物が晴れて、連邦議員選挙に立候補することができます。

⑦無所属で立候補できるのか?

アメリカ中間選挙を含む連邦議会選挙には、無所属でも立候補することは可能です。
しかし、アメリカでは民主党、共和党がそれぞれ強固な支持基盤を築いていますので当選することは、困難です。

ちなみにアメリカにも共産党という名の政党は存在します。

⑧投票率について

近年、日本では国政選挙における投票率の低下が問題視されていますが、アメリカでも似た状況です。

一時期は、50%台となっていましたが最近は60%台にアップしてきています。

ただ、アメリカでは有権者であっても選挙登録しない限り、投票することはできませんので、分母を有権者とすれば、投票率は日本と同じレベルといえます。

■まとめ

2018年11月に予定されているアメリカ中間選挙に向けて、有権者に目に見える形で結果をだすべく、トランプ大統領は、独自の政策を打ち出してきています。

その典型的な例が、アラブを中心に世界で物議を醸したエルサレムへの駐イスラエル大使館の移転です。

これも中間選挙対策によるものです。

トランプ大統領の有力な支持基盤にキリスト教福音派があります。

ちなみにトランプ政権NO2のペンス副大統領はキリスト教福音派です。

この福音派が、”キリストの再降臨のためにエルサレムをユダヤ人の首都とする”ことに賛成しているため、大使館のエルサレム移転を決断したのです。

これから先、中間選挙までに、トランプ政権から、選挙目当ての内向きの政策が次々と打ち出される可能性が大きいです。

アメリカ中間選挙は、アメリカ国内政治のイベントですが、その影響は全世界に及びます。
中間選挙の時期が近付くにつれ、その選挙情勢がますます注目されそうです。




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